糖質制限をして血糖値が下がったのになぜHbA1cがなかなか下がらないのか?

こんにちは。

過去二ヶ月の血糖値の状態を表すと言われるHbA1c。

私が糖質制限でダイエットをした際、一ヶ月で血糖値は175から112にまで下がりました。

9.0%だったHbA1cも一ヶ月後には7.5%に、二ヶ月後には6.7%にまで下がりました。

しかし、HbA1cが9.0%から一ヶ月で1.5ポイント下がるんだったら、二ヶ月目はさらに1.5ポイント下がって6.0%になってもいいはず。なのに、二ヶ月目は0.8ポイントしか下がらず。非常にがっかりしました。

これには、理由がありました。

HbA1cは半減期があるのです。この半減期の計算を考慮するとHbA1cがなかなか下がらないことの説明がつくのです。

今回はこのHbA1cについてお話をします。

HbA1cが思っていたほど下がらない

2016年12月に9.0%だったHbA1c。一ヶ月後の2017年1月の検査では7.5%にまで下がっていました。ということは、そのまま順調に直線的に下がっていくと、2017年2月の検査では6.0%にまで下がっているはずだ、と楽観的に考えていました。

ところが実際の2017年2月の検査ではHbA1cは6.7%と、目標6.0%の期待を裏切る結果になってしまいました。

HbA1cの結果と予想

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私の糖質制限をはじめて4ヶ月間の血液検査の結果はこちら。

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HbA1cとは

肥満外来クリニックで検査を受けた時点でまるっきり素人だった私。血糖値はなんとなく想像つきますが、そもそもHbA1cが一体何なのか、まったく分かっていませんでした。そこでHbA1cとは何か勉強しました。

そもそもHbA1cってなに?

血液中の赤血球のヘモグロビンのことをHb、そして、血液中のブドウ糖と結びついてしまったヘモグロビン(糖化ヘモグロビン)のことをHbA1cと呼ぶのだそうです。

詳しく知りたい人はこちらを。

HbA1c(グリコヘモグロビン)で、過去1~2ヶ月の血糖状態を把握 | 病院の検査の基礎知識

HbA1cの読み方はヘモグロビンエーワンシー、エイチビーエーワンシー、グリコヘモグロビンとかいろいろ呼び方はあるみたいです。

そしてHbA1cは過去1〜2ヶ月間の血液中の血糖値の状態を反映するので、前日の食事の影響を受けにくく、糖尿病の判定に利用されます。

糖尿病の判定基準についてはこちら。

日本糖尿病学会:糖尿病治療ガイド2016-2017(抜粋)

HbA1cと血糖値の換算

HbA1cは血糖値の状態を反映といいまいたが、HbA1cとその期間の平均血糖値を推定するための換算式があるようです。

推定平均血糖値(mg/dl)=28.7×HbA1c(%)-46.7

これを表にしてみると次のようになります。

HbA1c
(%)
推定平均血糖値
(mg/dL)
5.0 96.8
6.0 125.5
7.0 154.2
8.0 182.9
9.0 211.6
10.0 240.3

半減期

HbA1cは過去1〜2ヶ月の血糖値の値が反映されるらしいので、2ヶ月間糖質制限をしてその期間の平均血糖値を125mg/dL程度に抑えれば、上記の換算式から、HbA1cはおよそ6.0%になるはずです。

私のHbA1cは一ヶ月で9.0→7.5に下がったので、ということは、そのまま糖質制限を続ければHbA1cは二ヶ月で9.0→7.5→6.0と下がっていっていいはずなのに、そうならなかったのはなぜでしょうか?

ヘモグロビンの寿命は約120日といわれていますが、半減期が約30日という性質があります。

半減期グラフ

半減期グラフ

半減期が約30日ということは、一ヶ月後、ヘモグロビンは半分になっていて、無くなった分のヘモグロビンがその間、新たに体で生成されるということになります。

私の場合、一ヶ月でHbA1cが9.0%→7.5%に下がったということは次のようになります。一ヶ月で9.0%の糖化ヘモグロビンが半分になり、さらに、新たに出来たHbA1cが6.0%だとすると、HbA1cが7.5%の計算になります。

HbA1cの一ヶ月後と二ヶ月後の変化の概念図

HbA1cの一ヶ月後と二ヶ月後の変化の概念図

そして二ヶ月後、新たにできたHbA1cが6.0%とすると、それまでのHbA1c7.5%のものと混ざり合ってHbA1cが6.75%になる、という計算になります。

ということは、9.0%→7.5%→6.7%となった私のHbA1cの実際の検査結果は、ほぼ上記の計算どおり、といえるでしょう。

4ヶ月後、無事に下がる

4ヶ月後の検査結果です。HbA1cが6.0%に下がりました。グラフ表します。

2016年12月から2017年4月のHbA1cの変動グラフ

2016年12月から2017年4月のHbA1cの変動グラフ

これに、HbA1cの半減期グラフを重ね合わせてみます。

2016年12月から2017年4月のHbA1cの変動グラフ半減期を重ねる

2016年12月から2017年4月のHbA1cの変動グラフに半減期を重ねる

半減期グラフとほぼ一致しました。

ということは、私が糖質制限をしてから4ヶ月間、その間に新たに6%のHbA1cが発生したと考えられ、その間の推定平均血糖値が125.5mg/dLだった、ということになります。

まとめ

HbA1cの半減期が約30日であるという性質から、HbA1cは過去1〜2ヶ月の血糖の状態をよく反映します。

しかし、糖質制限をしたからといって、もとのHbA1cの値が高いと、二ヶ月ではなかなか基準以内の数値には下がりにくいといえます。

4ヶ月間糖質制限をすれば、ヘモグロビンの寿命が約120日であることから、HbA1cは基準以内の数字に下がるでしょう。

この記事を読んでくださった方の参考になれば幸いです。最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。

ではまた。

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