人間の太る仕組みやせる仕組み、決定づけるのはたった一つのホルモンだった

こんにちは。

テレビや雑誌などで、糖質制限は体に良くない、米を食べるべきだ、と主張される糖質制限に反対の管理栄養士さんをみかけます。

一方、従来の栄養学をボロクソにこき下ろす、糖質制限推進派の医師もいます。

どちらの言い分が正しいのか。

気になるところですね。

そこで私が栄養学について勉強をしてみて、栄養学の教科書から、太る仕組みやせる仕組みを読み解きました。

結論。

インスリンというホルモンが分泌されるから太る。

インスリンの分泌を抑えればやせる。

どうすればインスリンの分泌を抑えられるのか?

炭水化物(糖質)を摂らない。

たったそれだけ。

それが従来の栄養学を勉強して得た結論です。

読んだのは

  • 栄養学の本2冊
  • 生化学の本1冊
  • 生理学の本1冊

計4冊。

さて、栄養学を勉強してみたのですが、まーわかりにくいったらありゃしない、です。

栄養学の教科書では、栄養素の消化吸収とエネルギー代謝について、

  • 臓器の働きに着目
  • 物質の流れに着目
  • エネルギー代謝に着目

して説明しているんだけど、その観点が著者自身でもぶれぶれなので、読んでいて気持ちが悪くなるくらい、分かりません。

その本が悪かったのか?私がバカなのか。

そこでITエンジニア的テクニックを駆使して読み解きました。

つまり、人体を巨大なシステムと捉えて

  • 静的構造
  • 動的作用
  • エネルギー代謝の流れ

に着目してそれぞれ分析するのです。

それでようやく読み解くことが出来ました。

食後と空腹時、臓器と代謝の仕組みはどうなっているのか

人間の体は、食事をしてインスリンが分泌された時と、空腹時とでは、全く違う振る舞いをします。

肝臓、筋肉、脂肪組織に分けて説明します。

食事をしてインスリン分泌した時

肝臓

  • ブドウ糖からエネルギーを作り出す
  • エネルギー足りている、かつ、ブドウ糖が余っているとき
    • ブドウ糖からグリコーゲンを合成して貯蔵する。
    • 食事由来の脂肪酸+ブドウ糖から生成した脂肪酸から中性脂肪を合成する。

筋肉

  • ブドウ糖を取り込み、グリコーゲンを合成して貯蔵する。
  • 中性脂肪を取り込む。

脂肪組織

  • ブドウ糖を取り込み、中性脂肪の合成を行う。
  • 食事由来の脂肪酸や、肝臓から放出された脂肪酸を取り込む。
  • インスリンの影響で中性脂肪の分解が抑制される。

要するに、インスリンが分泌されているときは、肝臓がブドウ糖から中性脂肪を合成し、脂肪組織で中性脂肪を貯めこんだりするわけです。

空腹時(インスリン分泌が抑えられている時)

肝臓

  • グリコーゲンからブドウ糖に変換される。
  • ブドウ糖が血中に放出される。
  • さらに、飢餓時
    • 糖新生が行われ、乳酸、アラニン、グリコーゲンからブドウ糖を合成する。
      • 乳酸・・・筋肉で合成されたもの
      • アラニン・・・筋肉で、グリコーゲンおよびタンパク質を分解してできたもの
      • グリセロール・・中性脂肪が分解されて出来たもの
    • 脂肪酸からケトン体が生成されて血液中に放出される。

筋肉

  • グリコーゲンをエネルギーにする。(酵素がないためグリコーゲンからブドウ糖へ分解しない。)
  • 脂肪酸を取り込みエネルギーとして利用する。

脂肪組織

  • 中性脂肪がグリセロールと脂肪酸に分解される。
  • グリセロールと脂肪酸が血液中に放出される。

要するに、グリコーゲンからブドウ糖に分解されてエネルギーに使われたり、脂肪が分解されてエネルギーとして利用されます。

さらに飢餓時には糖新生が起きてブドウ糖が作り出されたり、ケトン体が生成されてエネルギーとして利用されます。

インスリン分泌がすべてのきっかけ(トリガー)

こうしてみるとインスリン分泌がそれぞれの代謝経路の動きの、重要なきっかけ(トリガー)になっていることが分かります。

ではインスリンの分泌のきっかけはなにか?

それは糖質を摂って血糖値が上がることです。

栄養学は難しい。栄養学は暗記?

太る仕組み、やせる仕組み。

読み解いてしまえば簡単なのですが、栄養学の教科書は、人間の体を正しく記述しようとしてどうしても複雑になってしまうんですね。

ただ、エネルギー代謝で着目すべきなのは

  • インスリンが分泌されている時、空腹のときの2パターン
  • 肝臓、筋肉、脂肪組織の3パターン
  • ブドウ糖の代謝、脂肪の代謝の2パターン

の組み合わせ、2×3×2の合計12パターンだってことに気づけば、理解が早いです。

また、上の説明では、肝臓・筋肉・脂肪組織と、ブドウ糖・脂肪の代謝だけに絞っているので簡単に見えます。

しかし実際には、他の臓器やホルモン・酵素などがこれに加わってくるため、全貌を理解するのは難しいです。

どうしても栄養学が暗記に頼りがちになってしまうのはしかたがないところですね。

管理栄養士さんも間違ってはいなかった、教科書的には。しかし・・・。

件の管理栄養士さんの主張はこうです。

無理なダイエットをすると筋肉が分解されて、かえって基礎代謝が落ち、ダイエットしにくくリバウンドしやすい体になる。

うん、たしかに、栄養学の教科書にもそう書いてありますし、生化学の本にも同じように書いてあります。糖新生の話です。

筋肉が分解されるっていうのは、先ほど指摘した12パターンのうちののひとつではあるんです。

しかし、栄養学の教科書の糖新生の箇所をよく読んでみると、筋肉を分解してできたアミノ酸以外にも、中性脂肪を分解してできたグリセロールも糖新生の材料として使われるとされています。

なんだ。糖新生ってちゃんと中性脂肪を分解したものを材料にするんじゃん

この点を指摘しないで、筋肉についてのみ主張するのはどうかと。

美容体重とかいって、BMIが20を下回るような女子がそれ以上ダイエットする場合は別でしょうけどね。

まとめ

人間の炭水化物と脂質の代謝、エネルギー代謝はインスリンの分泌でガラリと様相を変えます。

インスリンが出るから中性脂肪を蓄えて太る。

インスリンを出さないようにするためには糖質を摂らなければいい。

空腹時、インスリンが出ない時は脂肪が分解されてエネルギーとして使われる。

たったそれだけのことでした。

これが私が栄養学の本を読んで得た結論です。

件の管理栄養士さん、こんなことも言っておられました。

ダイエットのためには米を食え。

私が栄養学の本をどう読んでも、そんな理解にはならなかったです。

その管理栄養士さんのことをここで公表したいところですが、名誉のため、やめておきます。笑

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

それでは。

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